矯正治療の疑問にお答えします

何歳位からはじめるのが良いでしょうか?

矯正歯科学会では7歳からの矯正治療を推奨しています。これは、永久歯の前歯と臼歯が生え変わる混合歯列期にあたるためです。この時期から始めることにより、口の周りにある筋肉のバランスを整えて顎全体の成長を助けることが出来ます。食生活の変化により顎が小さく、永久歯が並びきらないと予想される子供が増えていますが、成長に合わせて顎を広げる装置を用いることにより、将来的に歯を抜く可能性を減らすことも出来ます。

大人になってからでも可能ですか?

可能です。大人の矯正治療は、同時に歯周病治療や過去に治療した歯の調整なども必要なことがあり、歯周病や補綴の専門医と連携して治療を行う必要があります。その為、成人矯正と子供の矯正治療とは違う専門の分野に分かれています。

痛みや、日常生活において不便なことはありますか?

歯を移動させる訳ですから全く痛みが無いとはいえませんが、摩擦抵抗の少ないブラケットや体温の変化で力の強さが変わるチタニウム合金製のワイヤーなど最先端の材料を使用すことで、痛みも少なく体に優しい治療が可能です。また、歯の色に合わせた白、もしくは透明な装置を使い目立ちにくい治療も行っています。その他、症例によってはマウスピース型矯正装置(インビザライン)という透明で見えにくい矯正装置を使うことも可能です。

何か注意すべきことはありますか?

一番大切なことは、患者さんが治したいと思う気持ちです。子供の矯正治療では、取り外しの出来る装置を使うことも多く、本人が使ってくれないと効果が得られません。また、嫌々治療をしていると歯磨きが雑になり虫歯を作ってしまう傾向があります。ご家族の応援や励ましの言葉も大切です。健康な歯、きれいな歯並びのために、私達スタッフ一同も患者さんと共に頑張りたいと考えています。

咬み合わせが悪いとどのような支障をきたしますか?

上下の歯がきちんと咬み合ってない訳ですから、歯磨きがし難く虫歯や歯周病の原因になることが考えられます。また見た目が悪いことから、コンプレックスになることが心配されます。特に女の子の場合、年頃になり「なんで子供のころに矯正治療してくれなかったの!」とお嬢様に泣かれた・・・よく親御さんが相談にいらっしゃいます。

矯正治療が必要な症状はありますか?

学校歯科検診で不正咬合を指摘された場合や、見た目で悩んでいる、前歯で噛み切れない、唇を閉じることが出来ない、などの症状があげられます。

費用はどの位かかりますか?保険は適用されますか?

治療開始時期、症状によります。保険適用外の自費治療になりますが、子供・成長期の矯正治療は医療費控除の対象となることもあり、税制的にも配慮されています。
・小学生(永久歯がはえそろうまで) 18万円~20万円 + 処置料 月1回3,000~5,000円
・中学生以降(永久歯がはえそろった状態) 50万円(ワイヤーよる矯正)~75万円(マウスピース型矯正装置(インビザライン)による矯正)+処置料月1回が目安3,000~5,000円

どの位の期間で治療は完了しますか?

治療の開始時期、症状により、数ヶ月から数年まで幅があります。但し、虫歯を作らないためにもブラケットを装着してからは、可能な限り一年半から二年半で治療が終わるようにしています。

治療はどのようにして進めていくのですか?

矯正治療の必要性がある場合は、歯型・エックス線写真・顔・口腔内写真等の資料を取り、それを基に診断、治療計画を立てます。詳細な説明の後に、ご同意が得られれば治療スタートです。

歯磨きは普通にできるのですか?

もちろんできますが、丁寧な歯磨きが必要になります。ブラッシングの指導を行いますので心配は要りません。